育児コラム

つま先立ち・つま先歩きは発達障害の兆候?

〜目次〜

つま先立ち・つま先歩きは幼児期の特徴
注意すべきポイント
子どもの成長で自然にみられる動作

つま先立ち・つま先歩きは幼児期の特徴

「つま先立ち」や「つま先歩き」は、特に幼児期に見られる歩行の特徴の一つと言えます。
しかし、この歩行の特徴が発達障害の一症状である可能性もあると言われているため、保護者様の中には気になっている方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、つま先立ち・つま先歩きと発達障害との関連について考察します。

つま先立ち・つま先歩きは、定型発達の子どもでもよく見られる動作です。
そのため、これだけを根拠に懸念することは適切ではありません。

子どもたちは成長の過程で、ある時期に限定してつま先で立ったり歩いたりすることを楽しむことがあります。
これは、筋肉の発達やバランス感覚を試す一環として、または単純な遊びとしておこなわれる場合が多いです。
幼児期には足先の筋肉や脚の筋肉がどんどん発達していきます。
その過程で、異なる動きや姿勢をとることが筋肉の発達を助けることがあり、本能的におこなっている場合もあります。

また、他の子どもがつま先立ちをしているのを見て、模倣したり、それを遊びの一部として取り入れることもあります。
つま先で立つことで、少し高い位置からの景色を楽しんだり、新しい視点や感覚を得ることができるため、好奇心からおこなうことも考えられます。
 

注意すべきポイント

一方で、つま先立ち・つま先歩きが持続し、その他の発達に関する特徴も同時に見られる場合、発達障害の可能性を考える必要が出てきます。
例えば、言葉の発達の遅れや、社会性の発達が特に気になる場合、専門家の意見を求めることが推奨されます。
注目すべきポイントは、以下の3つです。

①持続性
つま先歩きがどのくらい継続しているかどうかに注目しましょう。
一時的であれば問題ない可能性が高いです。

②年齢
3歳をこえてもつま先歩きが続いている場合、専門家への相談を検討してもいいかもしれません。

③その他の特徴
言葉の発達がゆっくりであったり、コミュニケーションや社会性に困難があるなど、他にも発達障害のサインが見られる場合は注意が必要です。

一部の専門家は、つま先立ちやつま先歩きが発達障害の特性として現れる場合があると指摘しています。
特に、自閉症スペクトラム(ASD)の中には、この動作をとる子どもが比較的多いとの報告もあります。
ですが、つま先立ち・つま先歩きは、必ずしも発達障害を意味するわけではありません。
 

子どもの成長で自然にみられる動作

つま先立ちやつま先歩きは、子どもの成長過程で自然に見られる動作の一つでもあります。
その動作だけを取り上げて発達障害と結びつけることはせず、全体的な発達の様子や他の行動、特性を総合的に考えるといいかと思います。
それぞれの子どもの発達には個性がありますので、一人ひとりの特徴やペースを尊重し、何か気になるポイントがあれば専門家に相談の上、適切なサポートを取り入れていきましょう。

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